2021年10月21日読了時間: 2分

相続財産の一部の遺産分割協議

更新日：7月15日

　相続財産の一部だけを先に誰が相続するかを決める遺産分割協議。そんな事は出来るのでしょうか？

　愛媛県松山市の司法書士がわかりやすく解説します。

【相続財産の一部の遺産分割協議】

　相続手続きをしたいが、とりあえず財産の一部だけを遺産分割する。そんな事は出来るのでしょうか？

　相続財産に自宅不動産と預貯金があったとします。自宅不動産は長男が相続し、預貯金は後から相続人で決める。反対に、『葬儀費用を出す為、預貯金は早く解約して現金化したい。不動産は後で相続人で話し合って決める。』

　こんな遺産分割協議は可能でしょうか？

　結論を先に申し上げると可能です。相続財産の一部だけを先に遺産分割協議する事は可能です。不動産についてだけ書かれた遺産分割協議書で相続登記が出来ます。預貯金についてだけ書かれた遺産分割協議書で銀行手続きは出来ます。

　しかしながら、当事務所ではこのような遺産分割協議はあまりおすすめしません。後にまわした財産の分け方を巡って、相続人同士でもめ始めます。そして、先に合意したハズの財産までもめ始める方が多くいらっしゃいます。

　ですので、法律的には可能ですが、なるべく全財産をまとめて遺産分割協議をする方が良いでしょう。

　相続財産の一部だけを遺産分割協議する事は可能である。しかしながら、全財産をまとめて遺産分割協議する方が良い。