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実印って何?

 実印は大切なものと言うことはご存じの方も多いでしょう。しかしながら、そもそも実印と認印は法律的に何が違うのでしょう。愛媛県松山市の司法書士が解説いたします。

実印の押印

【実印とは】

 実印とは市役所に印影を登録した印鑑です。ですので、市役所に行くと印鑑証明書を発行してもらえます。法律上、遺言書や遺産分割協議書に押す印鑑は実印でなくてはならないと言う決まりはあるのでしょうか?


 答えを先に言うと、


法律上、遺言書や遺産分割協議書は認印でも構いません。


 しかしながら、公正証書遺言を作る時は必ず公証人に実印の押印を求められます。相続登記をする時、遺産分割協議書には実印の押印を求められます。


 これはどうしてなのでしょう。

 これは実印が押印されていると『二段の推定』が働くからです。


 聞き慣れない言葉、『二段の推定』が出てきました。

 では、この『二段の推定』とは何なのでしょう?例を挙げてご説明いたします。


 あなたの所に、突然、車屋さんが『ご注文のお車を納車に来ました』とやってきたとします。あなたは注文などしていません。当然、車の受取りを拒否します。代金の支払いもしません。しかし車屋さんは『確かに1ヶ月前にお店にやってきて注文をした。ここに押印された契約書もある』と言って引き下がりません。そして、お互いに真っ向から争い、裁判になります。


車屋さんの言い分『車代を支払え。押印した契約書もある。』

あなたの言い分『契約書に押印した覚えはない。その契約書は偽物だ。』


 この裁判の際、契約書の印鑑が認印か実印かで大きく異なってきます。


 押印が認印であった場合は、①あなたの意思で押印した。②契約書はあなたの意思で作成された。この2点を車屋さんが証明しなくてはいけません。


 これに対し、押印が実印であった場合、話は全く逆になります。実印の場合は二段の推定が働いて、上記①②の両方が推定されます。つまり、①あなたの意思で押印していない(他人が勝手に押印した)②契約書はあなたの意思で作成されていない(誰かが勝手に契約書にサインした)と言うことを、あなたが証明しなくてはなりません。


 裁判になった場合、

【認印の場合】

車屋さんがあなたが契約したと言うことを証明しなければなりません。出来なければ、車屋さんの敗訴です。

【実印の場合】

あなたが契約をしていないと言うことをあなたが証明しなければなりません。出来なければ、あなたが敗訴です。


 このように、認印と実印では証明しなければいけない人が、あなたか車屋さんか、全く逆なってきます。証明する責任のない側は、裁判で何もしなくても、証明責任のある側が証明出来なければ勝訴です。

裁判の困難さが全く変わってきます。

 ですので、大切な契約や書類には、間違いがないと言うことで、認印ではなく実印の押印が求められるのです。

 

まとめ

 実印を押印した場合、二段の推定が働く。

 実印か認印かで、契約の有効・無効を証明する人が変わってくる。



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