法定相続分、遺産分割、相続に付いて分からない事がたくさんあるけれど、そもそも誰が相続人なんでしょう。誰が相続人になるのかを愛媛県松山市の司法書士がサザエさん一家で説明します。今回はその第２回目。
代襲相続
前回の『誰が相続人？1』からの続きです。まだ読んでいないと言う方はまずそちらをご覧ください。
さて、前回、波平が亡くなるとその相続人は配偶者と第一順位の子どもたち、つまりフネとサザエとカツオとワカメでした。
ここで波平が亡くなった後、その遺産分割協議前にサザエが亡くなったとしたら相続人は誰でしょう？
これはそんなに難しい問題ではないですね。波平の相続財産はフネとカツオとワカメ、そしてサザエの相続権を相続したマスオとタラオで遺産分割協議を行います。
ここで問題です。先ほどの事例『波平→サザエ』とは違いサザエが波平より先に亡くなった、つまり『サザエ→波平』の順に亡くなった時、波平の相続人は誰になるでしょうか？
まず、フネ、カツオ、ワカメ、ここまではいいでしょう。他に相続人になる人はいるのか。実はタラオも相続人になります。これを代襲相続と言います。サザエが先に亡くなっていた場合はサザエの代わりにタラオが加わってフネ、カツオ、ワカメ、タラオが相続人です。
整理すると、波平→サザエの順に相続が発生した場合は、遺産分割協議をフネ、カツオ、ワカメ、マスオ、タラオで行います。サザエ→波平の順に亡くなった場合は、遺産分割協議をフネ、カツオ、ワカメ、タラオで行います。
この代襲相続は第一順位の方（被相続人の子）が先に亡くなっていた場合だけでなく、第三順位の方（被相続人の兄弟）が亡くなった場合も発生します。つまり、被相続人の兄弟が被相続人より先に亡くなっていた場合はその兄弟の子（被相続人の甥姪）が代襲相続します。磯野家で言うと波平さんの兄弟が先に亡くなっていた場合は、フネとノリスケになります。
相続手続きをするためには、まず、誰が相続人なのかハッキリしなくてはいけません。不明な場合は司法書士などの専門家に相談しましょう。
まとめ
第一順位や第三順位の方が被相続人より先に亡くなっていた場合、代襲相続が発生する。また亡くなる順番によって相続人が変わってくる。
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